事例 フィリピンでの法人設立について(2025.12.19)

部品製造工場をフィリピンに作りたいと考えています。現在、取引先の仕事をベトナム・中国で受注しています。その取引先がフィリピンの工場を稼働させた際、ベトナム・中国から輸出して対応していました。フィリピンでの生産台数を増やすという話があり、輸送コストやチャイナリスクを考え、フィリピンに工場を置くことが最も合理的ということになり、フィリピンで法人を設立したいです。

これまで、海外の法人運営には携わってきたが、法人の設立は携わったことがありません。そのため、どんな手続が必要なのでしょうか。


【ご回答】

製造業(特に「輸出型」:売上の60%以上が海外向け)であれば、外資100%出資が原則認められますので、日本法人100%出資で設立可能です。国内市場型の場合は、最低払込資本金が20万米ドルとなります。ただし、高度技術業種やフィリピン人を15人以上雇用する場合は、10万米ドルの要件があります。

法人設立の主な流れは、以下の通りです。

  1. 進出形態の選択と外資規制調査を行います。
  2. 会社名(商号)の予約をします。フィリピンSEC(証券取引委員会)で重複チェック後、予約証明が発行されます。
  3. 実際のオフィスや工場所在地を確保します。
  4. 発起人・株主・取締役を決定します。発起人は最低5名(自然人)、株主構成は外資規制がなければ全株式100%日本法人が保有も可能です。ただし発起人の過半数はフィリピン居住という要件があります。
  5. 定款・必要書類の作成・公証を行います。定款(Articles of Incorporation)を英文で作成します。登録情報シート、払込資本証明、財務担当役員宣誓書などを作成します。
  6. 資本金を払い込みます。資本金額を銀行口座へ入金し、振込証明を取得します。
  7. SEC(証券取引委員会)登録申請を行います。作成した書類一式と申請書(SEC F-100書式等)を提出し、審査・登記費用を支払います。SEC承認後、法人設立証明書が発行されます。
  8. 税務署(BIR)等で登録、営業許可を取得します。税務署・地方自治体で事業登録(BIR登録、事業許可等)を行います。
  9. 輸出型・特区進出の場合はPEZA等への登録も進めます。設立完了までの所要期間は2~3カ月前後掛かります。工場用地は、海外ビジネスサポートデスクのマニラデスクに情報提供をお願いすることもできます。設立やPEZA登録は、定期的に要求事項や手続き内容が変わるため、現地でしっかり情報を揃え、対応できるコンサルが必要です。

 

 

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