事例 ベトナム現地法人への貸付金利について (2026.3.19)

 

ベトナムの現地法人へ日本本社からの貸付金の金利について、セミナーを聞きました。以前は貸す側(日本親会社)の調達金利以上であればよいと聞きました。弊社の海外子会社への貸付金の金利は、すべてこのルールに則り、日本親会社の調達金利に0.25%上乗せした金利としています。ルールが変わったようですが、従前の貸付金については金利を変更する必要がないと考えていいでしょうか?


【ご回答】

 親会社が海外子会社にお金を貸すときの社内金利は、以前は日本親会社の調達金利を上回っていればいいと言われていました。しかし、2022年に事務運用要領が改訂になり「リスクフリーレートを含むベースレート+スプレッド」で決めるということになりました。

ベースレートとは、同じ通貨・同じ期間の市場金利で、国債利回りなどのリスクフリーレートに、一般的な銀行マージンを足した水準とされています。これは「誰に貸しても共通する、時間と通貨のリスクの値段」と考えるとわかりやすいです。そこに、借り手である海外子会社の財務内容・格付イメージなどから見た固有の信用リスク分をスプレッドとして上乗せします。

移転価格税制上は、このスプレッドは独立した銀行なら取りそうな幅になっているかがポイントで、リスクフリーレート付近の低金利であると、子会社に有利すぎると判断されかねません。

このルールは、特に新規の貸付金について適用すると言及されていないため、すべての貸付金に適用されると考えた方が安全です。また、名称が何であれ適用されるため、本当に短期間に回収される仮払金、立替金、未収入金以外は貸付金と見なされる可能性が大きいので注意が必要です。

(海外子会社の財務内容・格付イメージなどから見た固有の信用リスク分をスプレッドは、S&Pやムーディーズのデータベースがないと分かりません。計算ができるコンサルタントにご相談ください。)

 

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