事例  アメリカの子会社へのロイヤリティについて(2026.4.20)

 アメリカに海外子会社があります。アメリカ子会社が弊社の製品を売った場合、50%のロイヤリティを支払ってもらっています。また、海外子会社でできない管理系・事務系の仕事については契約書を締結し、月額を決めて支払いしてもらいます。逆に、海外子会社に開発の一部をお願いすることがあり、それに関しては掛かった人件費に10%マークアップして支払っています。

最近、海外子会社の方から、ロイヤリティの率が他の代理店と同じなのはおかしい(もっと下げるべきだ)、ロイヤリティが開発に関する費用は人件費だけでなく、家賃や水道光熱費等のコストも含めて決められるべきだと思うと言われており、次の期から見直すことになっています。

移転価格税制の問題も気になっており、この際なので、移転価格の問題が生じないように各種代金を決めたいと思っています。どうすればよいでしょうか?


【ご回答】

移転価格とは、「親子会社どうしの値段を、他人同士だったとしてもおかしくない水準にしておきましょう」というルールです。税務署は、この「他人同士だったらいくらで取引しているはずか」という考え方(独立企業間原則)に基づいて、価格が高すぎたり安すぎたりしないかをチェックします。

ここでいう独立企業間価格とは、資本関係のない代理店や外注先が、同じような役割・リスク・コストを負っている場合に、実際に合意しているロイヤリティ率やマークアップ率などの水準のことです。たとえば、今回の米国子会社のロイヤリティが、他の海外代理店と同じ条件で、かつ米国子会社の「仕事の中身」(販売だけか、販売後フォローまでか)に見合っていれば、基本的には移転価格の問題は生じにくくなります。同様に、開発業務についても、人件費に加えて家賃や光熱費など合理的な範囲の間接費を乗せ、そのうえで10%程度のマークアップを付ける、といった形で「他人に頼むならこのくらい」という水準にしておくことがポイントになります。

 

 

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